令和国際大学

グローバルビジネス学科コミュニケーションデザイン学部

2019-05-14 ねこの心臓

ねむっているねこの背中に耳をつけると心臓の鼓動が聞こえる。人間のそれよりずっと早い。心臓が鼓動を打てる回数には上限があり、その上限が来た時に心臓が止まってしまうのだとどこかで聞いたことがあるけれど、それが真実なのだとすれば、この子の心臓はもっと随分ゆっくり打って欲しい。

この小さな体の中にもっと小さな心臓があって一生懸命血を巡らせているんだと思うと何だか胸を締め付けられる。こういう時に人は尊いとか言うのかもしれないが、そんな言葉で何かを言い表わせているのは全然思わない。ただその事実だけに収まらない切実な何かがある。この子にしても自分にしても永遠の命などは望みもしないが、それでもこの思いだけはきっと永遠のような気がしている。